日本子どもを守る会 第72回総会 アピール
私たち日本子どもを守る会は、第72回定期総会を開催し、子どもの権利や平和な暮らしなどについて熱心な討論を交わしました。そして、日本国憲法、児童憲章、国連子どもの権利条約を守り生かす社会の実現、すべての子どもたちが安心して生活・成長発達できる社会の実現をめざし、その方針と道筋を確立いたしました。
児童憲章の完全実施や子どもの権利条約を踏まえた国内制度の整備は、残念なことにいまだ道なかばです。国内では、不登校や子どもの問題となる行動の増加が指摘されています。教育の現場の声を吸い上げようとしない審議会の出した答申が採点されてゼロになるのは当然のことですが、学校現場での子どもや教職員の状況は課題の多いままです。また、能登半島地震での被災者への国や県の対応も問題の大きいものでした。翻って海外に目を向ければ、アフリカでは化粧品の材料を掘るために、年少の子どもたちが毎日地下深い場所で働かされる児童労働が続いています。ウクライナやパレスチナ・ガザの戦闘地域では生命に対する重大な侵害行為が、いまだにやみません。だからこそ、私たちは、先輩たちの長い闘いを受け継いで、内外の子どもの権利を守る運動をすすめ続けなければならないと考えています。
そのために、私たちは、組織の継続を求めて、組織の実態や財政をよく見直し、より多くの会員や刊行物の定期購読者をむかえ、組織の拡大強化を目指します。そして、これまでの運動の成果・財産を継承・発展していくために、総会で確立した方針をもとにとりくみを進めます。
2024 年 5 月 25 日
日本子どもを守る会 第 72 回定期総会